『ごんぎつねと白壁の町・半田市』


みなさん、こんにちは! 随分寒くなりましたが、風邪などひいていませんか?
今回は愛知県半田市へ行った時の報告です。

半田市という名前は聞いたことがありますか?知多半島の東南端にあるミツカン酢のふるさとと言えば、何となく聞いたような記憶がある方もおられるでしょう。

鳩子がそんな遠くまで足を伸ばした、いや羽を伸ばした?目的はそのミツカン酢の醸造所がある界隈の歴史的な街並みが程度よく保存され、とても美しいと聞いたからなのです。

まずは報告に入る前に半田市についてのお勉強を少々。
半田市は古くから知多半島の文化、経済の中心地として栄え、江戸時代からは良港に面し水が豊富である地の利を生かした製塩業や紡績業が盛んとなりました。また酒や酢の醸造業も古くから興り、皆さんも大好きな江戸前の寿司で使われる酢もこの地から運ばれていたものでした。さらに日本六古窯の一つである常滑焼もすぐ隣町にあります。

★ちなみに日本六古窯とは常滑、瀬戸、信楽、丹波、備前、越前焼のことで、中世常滑窯はその中でも最も大きい生産地でした。

さらにみなさんが小学校の国語の教科書でおそらく読んだことがあるはずの「ごんぎつね」の作者新見南吉は半田の出身で、市内のあらゆるところにごんの銅像や土産物屋があります。郊外には新見南吉記念館があり、彼の生涯がわかりやすい展示で紹介されています。


ちなみに鳩子は中学生のとき「うた時計」という短編を国語の教科書で学び、そのわかりやすくも内容の深い文章に感銘した記憶があります。「清廉潔白」という熟語もその時に覚えました。
(なかなかこのようには生きれませんけどね・・・。)

さて、本題に戻りましょう。

ミツカン酢の醸造所は駅から歩いて5分くらいの運河沿いにあります。本社脇にある江戸時代から続く蔵はかつての面影を今もほぼそのままに残している黒壁作りで、発酵を調整するために開けられた
空気取りの窓からは、酒造りの時期の伏見や灘の町にほんのりと酒の香りがするように、つんとくる酢の匂いが漂ってきます。
運河も手入れの行き届いた石積みで、橋のたもとから蔵を眺めていると、江戸の町にタイムスリップしたかのような印象を受けます。
これだけきちんとしたかつての醸造所と船積港の雰囲気を残している町は他にないようで、映画やドラマの撮影に使われることも多いそうです。



★蔵は「ミツカン酢の里」という名前で無料公開されており、創業精神を忘れないように保存されている道具を使った昔ながらの酢作りの工程をさまざまな展示資料とともに見ることができます。

また、5年おきの10月に行われる「はんだ山車まつり」は、各地区ごとに31台もある山車を引き回す町をあげての行事で、一同に並んだ山車の勇姿には圧倒されます。祇園や飛騨高山のような知名度はありませんが、歴史の厚みを感じさせてくれる壮大な祭りです。




今回の鳩子の報告はいかがでしたでしょうか?
これといった観光名所がある町ではありませんが、ゆっくり散策しているときっと豊かな伝統とその遺産に触れることができるはずです。
知多半島は野菜や果物、魚が美味しい所ですから、ぜひ気候の良い季節に訪れてみてください。旅の楽しみが増しますヨ。

そして最後にみなさんも風邪の予防や疲労回復に、お酢を使った料理を食べましょう。(by ミツカン鳩子でした?!)

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【半田市までの交通機関】
 JR名古屋駅より武豊線に乗り半田駅下車(約30分)
 名鉄名古屋駅より河和線に乗り知多半田駅下車

【半田および知多半島のサイト】
 半田市観光協会のホームページ
  http://www.city.handa.aichi.jp/shoukou/kankou/kankou-index.htm

 知多半島ドットコム
  http://www.chitahantou.com/index.html

【ミツカン酢のサイト】
 Mitsukan Web Site
  http://www.mitsukan.co.jp/cgi-bin/sapari/replacer.cgi

【新見南吉のサイト】
 新見南吉記念館
  http://www.nankichi.gr.jp/
 新見南吉童話集
  http://www.gon.gr.jp/douwa/index.html

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