『古き良き時代の風情残る篠山』


みなさん、こんにちは!
今回は鳩子のふるさとでもある篠山のレポートです。



篠山はJRや高速道路の整備で京阪神から2時間弱ぐらいで行けるようになりましたが、つい20年前までは日本のチベットと呼ばれたくらい遠いところだったのですよ。(・・・本当かな?)
4年前に近隣の4つの町が合併して篠山市になってからは、市町村合併のモデルケースとしてメディアに取り上げられる機会も増えましたが、まだまだ古き良き時代の風情が残っている美しい田舎町です。



ところで篠山というと皆さんは何を連想されますか?
デカンショ節?あるいは猪や黒豆、栗に松茸?それとも桂文珍?
確かになんとなく農業を中心とした素朴なイメージがあるのかもしれませんが、江戸時代には徳川家の譜代が統治をした城下町で、また京都から山陰地方にぬける街道も通っていたので、武家の伝統や京風の文化の名残を垣間見ることもできます。

そんな見所のいくつかを紹介していきましょう。


 @篠山城
 A春日神社
 B武家屋敷
 C能楽資料館
 D丹波古陶館
 E丹波杜氏酒造記念館


@【篠山城】



江戸幕府を開いた徳川家康は、慶長13年に実子松平康重を常陸国(茨城県)笠間城から八上城に移し、西国諸大名に対する抑えの拠点として新城の建築を命じました。そして翌年に丘陵の笹山に築かれた新しい平城が篠山城です。しかし明治維新の折に城のほとんどの建物は取り壊され、唯一残っていた京都の二条城を模した大書院も昭和19年の火事で焼失してしまいましたが、町のシンボルとして2年前に往時の姿が復元されました。




A【春日神社


奈良の春日神社の流れを引くお社で、元は867年に築かれました。



社内には文久元年に藩主によって寄進された能楽殿があり、当時は箱根より西では最も立派なものといわれた舞台です。現在も元日午前零時の「翁」にはじまり、春には「篠山春日能」、秋には「丹波夜能」や狂言が奉納されます。
また絵馬堂には二十二面の絵馬が展示されており、中でも「大森彦七南朝の雄魂に悩まされる図」は名作としての評価が高いようですが、その迫力のあるおどろおどろした筆遣いがあまりにもリアルなので小さい頃の鳩子は近づくことができませんでした。


B【武家屋敷】


篠山城跡の西外壕ぞいの南側に、茅葺きで武者窓をつけた白壁の小林家長屋門があります。



もう一つは西側の通り徒士町(おかちまち) にある大きな間口が特徴の町立武家屋敷・安間家史料館です。これらはお徒士衆の家屋で、今も土塀に囲まれた静かな佇まいは江戸時代末期の雰囲気を残しています。


C【能楽資料館】




藩制時代から篠山地方に伝わる資料はもとより、中世から近世にかけての能面、装束、楽器など貴重な品々が展示されています。
館の所蔵品は篠山の能楽殿をはじめ、各地の演能にも使用されているそうです。

D【丹波古陶館】




日本六古窯(信楽、備前、丹波、越前、瀬戸、常滑)の一つである丹波焼の創世期から江戸時代末期までの約700年間に作られた代表的な品々が年代・形・装飾ごとに展示されています。

E【丹波杜氏酒造記念館】

古くから丹波篠山地方は厳しい冬の農閑期をやりすごすため、杜氏が最盛期には5千人以上、灘を始め全国各地、さらに遠く中国・満州まで酒造りに出かけていました。
酒造技術の近代化によって失われつつある各種の酒造用具類や資料、酒造りの工程が展示されています。
【篠山までの交通機関】
 電車
  JR大阪駅より宝塚線に乗り篠山口駅下車(特急で59分)
  バスに乗り換え中心地まで15分
 車
  中国自動車道→舞鶴自動車道→篠山口IC 

【篠山に関するリンク】
 篠山市公式サイト(全国市町村公式ページランキングで上位選出)
  http://www.city.sasayama.hyogo.jp/

 HOT SASAYAMA(特産物や観光情報)
  http://tanba-sasayama.or.jp/index.html

 デカンショ大辞典
  http://www.city.sasayama.hyogo.jp/dekmain.html
 
【おすすめ本】
 「街道をゆく 第四巻」司馬遼太郎(朝日新聞文庫)
  ※篠山街道が紹介されています。

【篠山出身の著名人】
 河合隼雄(心理学者・文化庁長官)
 桂文珍
 下中弥三郎(平凡社創設者)