第14回放課後倶楽部 平成16年7月31日(土曜日)

「エンドレスファイター・エンドレス人生」

六車卓也 氏


  六車卓也(むぐるま たくや)氏プロフィール

生年月日 1961年1月16日
プロデビュー 1981年4月 9日
出身地 大阪市旭区中宮
近畿大学理工学部建築学科卒業
ボクシングタイトル 日本スーパーバンタム級
WBA世界バンタム級
戦績 26勝(20KO)3負2分
タイプ 右ファイター
得意なパンチ 左フック・左ボディーアッパー

旺盛なファイティング・スピリットが持ち味で、力強い左フック・左ボディを武器に、1983年11月に日本スーパーバンタム級のタイトルを獲得する。(7度防衛)。
1987年3月、パナマのアサエル・モランとのWBA世界タイトルマッチで、5回2分50秒にKOに仕留め王座を獲得する。
KOのチャンスにたたみかけたラッシュで一気に頂点にたどりついた。
ニックネームは“エンドレス・ファイター”。 

1979年11月 大阪帝拳ジムに入門
1981年 4月 プロデビュー
1982年 2月 全日本フェザー級新人王(最優秀選手賞受賞)
1983年11月 日本スーパーバンタム級チャンピオン獲得
1987年 3月 WBA世界バンタム級チャンピオン
1989年 6月 ミズノ鰍ノ入社

 
講義内容
●チャンピオンになられるまで・なられたとき・なられたあと
●スポーツと人生
●シナリオにファイトを燃やすみなさんへ


講義内容
 放課後倶楽部初のスポーツ選手の御講義! ボクシング元世界チャンピオンの登場に、参加者は興味津々! ハングリーで鋭いイメージのあるボクサーですが、エンドレスファイター六車卓也先生は、気さくで親しみやすい雰囲気のおかたでした。

 ボクシングを始められたきっかけから、チャンピオンになられるまで、なられた後、そして引退するまでのお話があり、最後は質問コーナーへ。

「リングに上がるときに考えていることは? 恐怖は?」の問いには、「勝つことしか考えていない。……試合に対しての恐怖はないが、応援してくださっている方々の期待を裏切ること(負けることや、中途半端な気持になること)に恐さを感じる」とのお答え。そして、「勝からには1Rで楽に勝ちたい」と。(なぜなら、試合後の休暇、打たれていない顔で楽しく遊びに行きたいから。)……意外でした。

 驚きは他にも盛り沢山! 「所属しているジムの力の大きさによって、与えられるチャンスが変わってしまったり、ファイトマネーを現金ではなく試合の切符で支払われるという厳しい現実」「ボクシングはスピードとタイミング。大きな力は必要ないこと」「夏は冬よ減量しやすいが、コンディションをくずしやすいこと」「漫画『あしたのジョー』は、プロから見てもよく調べていると思う」等。
 楽しみながら学べた充実した二時間でした。

参加された方々のお声
・とても真面目で誠実な方だと思いました。ボクサーの話を書いてみようと思いました。

・前向きな人柄が成功へ結びついているのが分かりました。

・ボクシングって頭使うんだなぁと思いました。

・六車さんは控え目ですが、やる時の覚悟がすごいなと感心しました。

・何よりチャンプのパワーをわけてもらったように思います。

・最初、かわいい方だと感じましたが、お話が始まると、とてもエネルギーを感じました。言葉の中で勝つか負けるか、生か死か、己に勝つなど、よく考えるとお坊さんの悟りの修業と同じことをやっていらっしゃると思いました。その修業を越えてのすがすがしさなのですね。命をかけてやるからこそ手に入るもの。食欲という生きるための本質の欲と闘い、闘うべき相手は挑戦者でなく己自身と判りました。

・ボクシングの裏話とかリングに上がる時の気持ちとかがきけておもしろかったです。

・一流になる方の生き方はとてもシンプルに思えました。その目的のために、自分にできることは何か。そして、それに突き進む、それは強い精神力のある者にしかできないことなのだけれど、言い訳にしたくない。恐いのは応援してくれる人の期待を裏切ること。このことが心に残りました。


・元世界チャンプの六車さんですが、親しみやすいす方で、好感が持てました。話し振りや内容にやはり迫力がありました。やる気がわいて来ます。ありがとうございました。

・面白かったです。本音で語って頂いて色々参考になりました。今度ボクシングジムと試合観にいきます。