西古里江さん(45期)、テレビドラマを執筆

西古里江さん(45期)が「DRAMATIC-J」(関西テレビ)にて9月に4回に渡って放送されたドラマ「ノンノンフィクション」のシナリオを番組の監督と共同執筆されました。第33回城戸賞で最終選考まで残られたことがきっかけとなり以前から繋がりのあった制作会社から声をかけていただくことに。

「プロデューサーと監督とで話し合って作り上げていったんですが、色々と勉強になり、刺激になり、何より皆で一つのものを作り上げていくんだという感覚がとても楽しかったです」と。「監督と共同で書かせていただいたんですが、監督は常に撮影する時のことも考えてかかれるんですね。文字で書くだけの時とは違って決して曖昧にしてはいけないんだということがよく解りました。学ばせていただいたことがたくさんあり、本当に貴重な経験となりました」と。

シナリオを書くことを必ず自分の仕事にすると決心してシナリオ・センター大阪校に入学された西古さん。「どういうわけか昔から、名前を書いてその下にセリフを書いてっていうシナリオのあの形式がすごく好きなんですね」と。

「IKKOさんの言葉なんですが『チャンスはある日突然やって来るので、いつ来ても力が発揮できるように日頃の努力を怠らず常に自分を磨いておくこと』って、いつも自分に言い聞かせています。これからも書き続けて、これが本業だと言えるようになるよう頑張ります!」と。応援しています!

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米山雅美さん(54期)と中田亜紀子さん(55期)、小説にてデビュー

作家集団の米山雅美さん(54期)と長篇研究科の中田亜紀子さん(55期)がライターズバンクの募集で小説デビューを果たされました。

「自分の作品が『誰かにお金を払って見てもらえる』という形になったことがすごく嬉しいです。もっともっといいものを書きたいと今まで以上に強く思うようになりました」と米山さん。「シナリオも小説も自分が今いる世界と別の世界や人物を創り出せることが魅力」と。「ライターズバンクは重要な情報源です。内容と締切りを見て、応募できそうなものはプリントアウトして持ち歩いています。小説にしてもシナリオにしても企画をマメに書いて次に繋げていきたいと思っています。公募ももう少しペースをあげて参加していきたいと」と意欲的。米山さんの作品は文庫本「99のなみだ」(リンダブックス)にて発売中です。

一方、中田亜紀子さんはライターズバンクのリクルート恋愛携帯小説コンペでデビュー。「小説は書いたことがなく、解らないことだらけだったんですが、8000文字なら書けるかもしれないとチャレンジしてみました」と中田さん。みごと採用となり「作品が世に出るのはもの凄く恥ずかしいです。でも家族や友人がとても喜んでくれて携帯小説の配信が始まるのを楽しみにしてくれているので嬉しい気持ちも大きいですし、さらにやる気が出てきました」と。「ライターズバンクは自分の作品を読んでもらえる人との出会いの場の一つです。お仕事として自分の作品を見ていただけるので、厳しいことも言われますがとても良い刺激になりますし、吸収することが多くてたくさん勉強させてもらってます」と。頑張ってくださいね!

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小峯裕之さん(60期)、第8回21世紀新人シナリオ大賞にて優秀賞

研修科の小峯裕之さん(60期)の「シャカイの時間」が第8回21世紀新人シナリオ大賞の優秀賞に選ばれました。「前々から挑戦したかったんですが、なかなか踏み切れずにいて」と。今年は一念発起しての初挑戦。それが今回の受賞に。

学生時代は演劇サークルで戯曲を執筆されていた小峯さん。「芝居は観客の反応がリアルタイムで見られるので、いい経験になりました。思った通りの反応が得られないことがあって、一瞬たりとも気を抜くことは許されないんだと。これは人に見てもらう作品なんだと常に意識して書くようになりました」と。

「自分が面白いと思うものを書き、それを他の人に提示し、さらに観た人も面白いと感じてくれれば最高だなと。そういったことができる環境に自分が身を置けるよう今精一杯努力中です」と小峯さん。

会社勤めをしながら、シナリオを書く時間を捻出するのは大変ですが、「仕事が忙しい時は、それでも書きたいと思う自分の気持ちを大切にしようと。そんなに自分は書きたいんだなって。自分の本気度を測るいい機会だと受け止めるようにしています。忙しさを言い訳にして書かなくなったら、それまでだなと」と。

最後に「言葉って面白いですよね。聞き慣れた言葉も組み合わせ次第で斬新なインパクトを与えることができる。目下の目標は自分の型を破ること。書いた自分も驚ける新鮮で斬新なドラマを書けるようになりたいです」と。頑張って下さい!

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樋口早和子さん(60期)、第5回BS-i新人脚本賞にて佳作受賞

樋口早和子さん(60期)の「少女・イン・ザ・プール」が第5回BS-i新人脚本賞にて佳作を受賞されました。「書き続ければ必ずチャンスは巡ってくるんだという自信になりました。自分が書いた物を誰かが読んで評価して下さったということがとても嬉しくて感謝の気持ちでいっぱいです」と樋口さん。

シナリオを書き始められたのは大阪校に入学さ れた二年前。フリーのコピーライターをされている樋口さんにとって、シナリオを書く時間を捻出するのは大変困難だったそうですが、「仕事が忙しくて1ヶ月間、課題が1本も出せなかったことがあって自分が嫌になったんです。もし、これが仕事だったら締切りを守れないなんて絶対にありえない」と再び奮起されました。「挫けずに頑張れたのは武藤先生とクラスの皆さんのお陰です。毎週1回、シナリオのことを真剣に語り合えるのは、とても貴重で贅沢な時間だなと。そういったことが刺激になって、またシナリオを書きたくなるんです」と。

夢は魅力的な男優さんに『貴方の作品を見たおかげで、俺はこんな悪い男になっちまったぜ』と言われること。その心は?「輝いている人にも認めてもらえるシナリオライターになること」と。

「落ち込んでいたり、自分はついてないって思ってる人達に、人生って素晴らしいってちょっとでも思って元気を出してもらえるようなそんなドラマが書きたいです」と樋口さん。今後が楽しみです!

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市川静さん(45期)、映画と舞台を執筆

8月は長篇研究科の市川静さん(45期)が手がけられた作品が目白押しです。

まずは、市川さん監修のポップアーティスト大門まるう氏のエッセイ的作品集「回帰線0(ZERO)」が8月8日に発売。この本は映画化され、市川さんが脚本を共同執筆。同日、ラマダホテル大阪で開催される第13回大門まるう個展にてプレミアム試写会の予定です。

大門まるう氏(松下俊一氏)は、第七藝術劇場事業開発取締役プロデューサーで、現在、第七藝術劇場発映画プロジェクトを進めておられます。その第二弾となる作品「シネマニドン(仮)」の脚本も市川さんが共同執筆することに。「松下さんとお会いした時、シナリオの勉強をしている話をしたら『今映画を作る企画があるんだけど一緒にやらない?』と声をかけていただいて」と。「以前、ポエムや五行歌で賞をいただいた話をしたら、エッセイの監修をしてみないかという話にも繋がって。さらにこの本を映像化することになり、脚本も書かせていただきました」と。

さらに、市川さんは舞台の脚本も執筆。演出の松ア靖博氏は郷の音ホール(三田市総合文化センター)のプロデューサーで、地域住民が一体となってプロ俳優と共に創りあげていく舞台作りに取り組まれています。今後一緒に手を組んでやっていける脚本家を捜しておられたところ、市川さんに白羽の矢が。市川さんの脚本「夏ざくら」は8月30日、31日に郷の音ホールで上演です。

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山岡聡さん(56期)監督・脚本の自主映画『Antanannte La France』

山岡聡さん(56期)が監督・脚本の自主映画『Antanannte La France』が調布映画祭2008第11回ショートフィルムコンペティション、プラネット短編映画祭2008にて上映されました。この映画は第2回24時間映画際ピンクマ賞受賞、2007北信濃小布施映画祭第7回60秒シネマコンペティション入賞を果たした作品です。

十代の頃から自主映画映画に携わってきた山岡さん。「ようやく人に見せられると自分でも納得できる作品が作れようになってきたかなと」と。「高校の時に8ミリカメラを祖父からプレゼントされ、映画を撮ることに興味を持ちました」と山岡さん。製作した作品の数は約18本。現在はアニメーションの製作にも挑戦中。

「シナリオ・センターには戦うための武器をもらいに行きました。行く前は、投げた球がたまたまカーブになったという感じだったのが、狙ってカーブを投げられるようになりました」と。「教室でいろんな世代の人達と出会えたことも 収穫です。自分とはまた違う感覚を持っている人達に、自分が面白いと思うことをどう伝えていくかを意識するようになりました」と山岡さん。

「最近は他の監督からシナリオを依頼されることがあるんです」と。最新作の『ヤクザVSゾンビ』では監督・脚本に加えてヤクザ役で出演も。今後シリーズ展開していく予定とか。

「映画は人に見てもらえないと意味がないと思うので、どんどん発信していきます」と。楽しみです!

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河口湖観光協会長賞を受賞

作家集団の芝田佳織さん(55期)が第1回富士山・河口湖映画祭シナリオコンクールにて河口湖観光協会長賞を受賞されました。

東京のふれあい合宿で知り合った友人から山梨県 でこのコンクールがはじまることを教えてもらった芝田さん。「じゃあ一緒に応募しようかって、その友達と約束をしたんですね。これまで、私はコンクールに対して、あまり積極的ではなかったんですが、今回は友達と約束をしてしまったので、約束したからには絶対に出さなくてはと」と。

芝田さんにとって、この度の受賞はとても励みになったそうです。「シナリオを書くことってとても大変なことじゃないですか。すごく悩んだり、落ち込んだり。同期の人が誰か実績を上げたりしたら、焦って、自分には才能がないのかなと思ったり。それでも、今までずるずると続けてきていたんですが、この受賞で、頑張れば、夢に近づけるんだなって。私、すごく実績が欲しかったので、強く願えば叶うんだなって」とモチベーションアップに繋がったそうです。

「書いて出さないと、チャンスはないんだってなって」と。「今回の受賞の後も、同期の人に『次は何に出す?』とかきかれて。これ出そうか、あれ出そうかって仲間同士で話している内にやる気がわいてきて。1人だったら、行き詰った時、すぐに諦めてしまいがちなんですが、約束したんだからって思うと、すごく頑張れるんです」とのこと。仲間って大切ですね!

  

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第13回シナリオS1グランプリにて奨励賞を受賞

作家集団の志賀希さん(59期)の「花嫁はピンチヒッター」が第13回シナリオS1グランプリにて奨励賞を受賞されました。

「辻井先生に『主人公をどんどん追い込んで、その時に逃げては駄目だ。追い込んだ時にどうするかがクライマックスにならなきゃ』と言われたことを今回、すごく意識して書いたんですね。でも、そこばかりに気がいってしまったせいか今度はセリフとト書きがおろそかになってしまって」と。「構成のコツはだいぶ解ってきたと思うんですが、情の部分が足りないみたいで」と、セリフをうまく書けるようになることが目下の課題だそうです。

作品のネタ探しの秘訣を伺うと、「後藤先生が『シナリオは時代と添い寝する』とおっしゃっていたのがすごく印象に残っていて。それで新聞を読んで心にひっかかった記事があると、どんどん切り取ってます。時代の空気とか価値観とか、新聞を読むとよく解るので」と。

「人に楽しんでもらえる作品が書けるようになりたいです。最後までドキドキしてもらえるような。作品を人に見てもらうのってある種の挑戦ですよね。『私はこれを面白いと思うんだけどあなたどう?』って。いつか『うん、面白い!』と受け入れられるよう頑張ります!」と。今後を楽しみにしています!

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第28回BK(NHK大阪放送局)ラジオドラマ脚本賞の最優秀賞を受賞

大阪校出身の福井ちひろさん(49期)の書かれた「時のない暗闇」が第28回BK(NHK大阪放送局)ラジオドラマ脚本賞の最優秀賞を受賞、昨年の12月22日に「FMシアター」で放映されました。

「シナリオを書いている時は自分一人だけの世界だったものが、現場では大勢の人たちと共有することになるんです。それがすごく嬉しいです」と福井さん。「現場を経験して、一人よがりにならないよう相手にきちんと伝わるように書くことの重要性を、改めて痛感しました」と。

学生時代は文章を書くことが大の苦手だった福井さん。「どうしても創作に携わる仕事がしたくて大阪校に入学しました」と。やがて一念発起して上京。しかし、仕事が忙しくシナリオを書く時間がなかなかとれず、「このままではまずいと思って、30歳になったのをきっかけに集中しようと、仕事のスタイルも変えて、書く時間をとるようにしたんです」と。そして、今回のコンクールに応募し、最優秀賞を受賞。

「仕事が忙しい時は3ヶ月に一度ぐらいしか授業に出られなくて。でも、出席して他の人たちの作品を聞くと刺激になり、自分も書くぞという気になりました。書く時間がとれない時も完全にシナリオから離れなくてよかったと」と福井さん。

「上京する時に野先生から『継続は力なり』って言葉をいただいたんです。そう思って頑張ってきたし、本当にそうだと思います」と。これからも頑張って下さいね!

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小松惠さん(50期)、第33城戸賞準入選

作家集団の小松惠さん(50期)の「君は初雪に抱かれて」が第33城戸賞の準入選に選ばれました。

「大阪校の合宿で出された『春雪』という20枚シナリオの課題を考えている時に、伊東深水さんの木版画『春雪』に出逢ったんです。赤い着物を着た女の子が雪の中を歩いているという版画で、雪なのに、こんなにいい着物を着て出かけていくなんて、きっと好きな人に会いに行くためなんだろうなって思って」と、そこから話を膨らませていったとか。

図書館や博物館に足を運んだり、知人に取材をしたりと、ディテールにもこだわりぬいて書き上げた思い入れの深い作品だとか。さらに「実は、2時間ものを書いたのはこれが初めてで、自分にとってはそれも挑戦でした。書いても書いても終わらなくて。書き上げた直後は、もう2度と書くまいと思ったぐらいにクタクタでした。でも、書き上げられたことが一つ自信に繋がりました」と。

今ではシナリオを書かない人生は想像もできないと小松さん。しかし、「今まで書き続けてこられたのはセンターのおかげなんです。宿題があったから作品を書いてこられたわけで、その枷が無ければ、私、怠け者なところがあるので、とっくに書かなくなっていたと思います」とも。

今後は、「泣いたり笑ったりと感情が揺さぶられて、最後にはカタルシスを感じてもらえるような、そんなドラマをいつか書けるようがんばりたいです!」と。楽しみですね!

   

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第32回創作テレビドラマ大賞の大賞を受賞

大阪校出身の野条美由紀さん(49期)の書かれた「海ガメの涙」が第32回創作テレビドラマ大賞の大賞を受賞されました。

「受賞の連絡をいただいた時は本当にビックリしてし まって、電話を切ってから、また電話して確認したんです」と笑って話される野条さん。

「ディレクターの方ともお話させていただいたんですけれども、作品を物凄く深く読み込んで下さっていて、書いた私自身よりもこの作品に詳しくていらっしゃって、これからこの作品をよくするために一緒に戦って下さる方なのだと、とても嬉しくなりました」と。

OLの時、何か習い事を始めようとシナリオ・センター大阪校に入学。後藤先生の授業を受けて、生涯の仕事にしたいと思うように。仕事のスタイルも創作の時間がとれるように合わせ、何度もコンクールに挑戦。そしてこの度の受賞となりました。

「スランプで自分が書いたものが全く面白くなく感じられてどうしようもない時期もありましたけど、でもそんな時こそ、積極的に遊びにいったりして楽しく過ごすようにしました。やっぱり自分が充実しないと、いいドラマは書けないんじゃないかと思って」と。

今後の抱負を伺うと「見終わった後に少しでもいいので、見た人が自分の人生を肯定できるような、そんなドラマが書けるようになりたいです。『よし!明日もがんばろう!』って思ってもらえるような」とのこと。受賞作はNHKで放送予定です。

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ドラマ・万葉ラブストーリー、文芸思潮エッセー大賞受賞

  • ドラマ・万葉ラブストーリー受賞

研修科の西村有加さん(60期)がNHK奈良放送局ドラマ・万葉ラブストーリー2007にて佳作を受賞されました。

「まず万葉集の現代語訳本を読んで、その中から共感できると思う歌を幾つか選びました。観光振興の目的もあるとのことだったので、物語にできるだけ観光ルートを織り込もうと思いまして、9月に奈良にロケハンにいきました。東大寺、二月堂、春日大社と歩き回ったんですが、本当に暑くて。途中で気を失いそうになりました」と苦笑される西村さん。

「受賞の連絡を受けた時は全く予想していなかったので本当に驚きました」とのこと。「大阪で生まれ育ったので『笑い』のあるドラマが好きだし、書いていけたらと思っています」と。

「受賞はすごく刺激になりました。これからも書き続けていきたいです」と意欲的。受賞作は1月に放送予定です。

  • 高垣さん、エッセー大賞受賞!

長篇研究科の高垣和子さん(47期)が第3回文芸思潮エッセー大賞にて優秀賞を受賞されました。

人間ウォッチングが大好きで、電車の中や街を歩いている時にもついつい観察してしまうとか。その記録や自分が感じたり思ったりしたことを日々書き留めるようにしているそうです。

「後藤先生が『毎日ラブレターを書きなさい』と授業でおっしゃっていたのがすごく印象に残っていて。自分の思っていることを相手にきちんと伝えることが大切なのだなと。日々のメモも相手に伝えるつもりで書くようにしています」と。

「辛い経験も、作品の糧として考えれば、これも貴重な体験だったと思えるんですよね」と。

「今後の抱負はいつまでもトキメキ続けること。そのトキメキが書きたいという思いに繋がるので」と。今後が楽しみです!

(遠藤)

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